弘山晴美 39歳、最年長代表に挑む=マラソン北京五輪

 毎年、聞かれる。年齢のこと、引き際のこと。でも、それも仕方ないだろう。何しろ、弘山晴美(39)=資生堂=が北京切符をつかんだら、陸上では五輪史上最年長の代表なのだ。

 「若い人が辞めるのを見ると、もったいないなーと思うんです。私はあきらめが悪いのかな」

 大阪で自己ベストをマークしながら、代表から漏れた00年。大阪5位で選考の対象にも上らなかった04年。過去2度に比べれば、「そこまで五輪は意識してないんですよね」。でも、走る。理由は「走れるから」。単純にして明快。だが、この1年はそんな“根元”すらも見失いかけた。

 「ボーッとしてましたね。与えられた練習をただこなしていた」

 昨年の名古屋。終盤で競り負け、世界選手権代表を逃した。目標をなくし、数カ月は「漠然とした」日々。9月2日、自身の誕生日に行われた世界選手権のマラソン。合宿先の米・ボールダーで土佐(三井住友海上)の快走をインターネットで知ると、疑問がわいた。

 「今、私は何のために走っているんだろう?」

 トラックで日本記録を樹立した。マラソンの優勝も経験した。駅伝日本一も果たした。「あとはマラソンの五輪代表ぐらいかな…」。だが、42・195キロを勝つための練習は厳しい。耐えるだけの覚悟があるかどうか、悩んでいた昨年10月、自転車と接触事故に遭った。顔がはれ、首はむち打ち、腕もけが。でも、両足だけはまったくの無傷。何かに、背中を押された気がした。

 「あの時、骨折していたらきっと私の競技人生は終わっていた。そう思うと、走れるうちはチャレンジしなきゃ、と」

 五輪はすでにトラックで3度出場。4度目となれば陸上では最多タイだ。4年前は「もう出ないだろうな」と思っていた五輪選考会。それが今、幸運にも北京へのスタートラインが目前にある。

 「勝ちたい。でも、その先は考えない。走るのは、まだやめないけど」

 肩の力は抜けている。念願かなう時は案外、そういう時かもしれない。(中日スポーツ)

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http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sports/news/CK2008030502092711.html

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